っていう話が読みたい。 三幸編
1 告白編 ※女体化
2 デート編
3 デート編(二個目)
4 暴露編 ※女体化
「私は飯炊きも出来ません、洗濯の仕方も分かりません、陣羽織を繕う方法も直す方法も、私は知らずに生きてきました。私は女子が当然と出来ることが何一つ出来ません。出来ることと言えば、戦場で微力ながら武働きをするぐらいです。それでもよいとあなたは本当に申されますか?」
幸村は平伏し、ゆっくりと顔を上げた。三成はその一連の動作を、何も言わずに見守った。
「幸村、」
ピンと正された幸村の背筋と、その真っ直ぐさを映したような曇りない黒い瞳が三成をじっと見つめている。
「俺は、お前が俺を真っ直ぐに見つめるその姿勢が好きだ。」
あ、いや、好きというのは、好ましいと言う意味で。ああいや、別に誤魔化しているわけではないのだが。こまごまと呟いていた三成だが、咳払いを一つして区切り直しをした。
「幸村。俺はお前が女を知らずに生きてきたことを知っている。だから、俺がお前を女にしてやる。お前は俺の隣りで、真田幸村らしく生きていてくれ。」
***
っていう話が読みたい。
でもって何故かうちの女体化幸村は、子どもが産めない設定。あれだよ、ひどい話なんだよ。昔ゴーカンされて孕んじゃって、幸村ひどく落ち込んでおろして。で、そのおろし方が強引だったんで、生涯産めなくなったっていう。ひどい話、です、よ。どーでもいい一連の流れがあるんで、ホントは全部書きたいんですが、流石にドン引きされるだろうな、と思うのと、全部書いたら全何話になるか分からないぐらい大量なので・・。
なんか妄想し過ぎて、オリジナル色強すぎるっていう。
06/11/05
慶次は見知った姿に、雑踏の中足を止めて、茶屋に歩み寄った。
「お二人さん、なんだこんなところで逢瀬かい? まったく妬けるねェ。」
「な、デカ物、そのような下世話な、」
どもる三成の声を遮るように、幸村はそうですよ。とにこやかな声を出した。三成は口の中に入っていた団子のせいで咽そうになった。
「羨ましいでしょう、慶次殿?」
三成殿が誘ってくださったのです。と幸村は笑った。その横の三成は、慶次の少々酔った浮いた意識から見ても、十分頬が紅く染まっていた。
***
ていう話。攻めの方が乙女っていう。
06/11/06
三成は少食ではない。が、甘いものは人並みか、それ以下、どちからというと好きではない。しかし幸村は三成と胃袋の仕組みが元から違うのか、慣れた様子で団子を二皿注文した。店の人間は常連の幸村がいつも食べていく量を知っているからだろう、他の客よりも団子を一本多く出されてしまった。
三成も頑張った。頑張ったが、三本目の団子を一つ食べて、手は止まってしまった。無心で押し込んでいた為、自分ではどれだけ胃袋に納めたのか分からない。
「三成殿、ここの団子は好みませんか?」
「いや、そうではない。幸村が勧めるだけあって、確かにおいしい。」
そうですか、それはよかった。と微笑む。その笑みに気を良くした三成は、ちらりと幸村の横におかれている皿を見た。綺麗に何も刺さっていない串が三本並んでいた。なんとなく、敗北感だ。
「幸村、俺は生憎今腹が満腹でな。よければ食べてくれないか。」
よろしいので?ああ残すのは勿体無いからな。では遠慮なく、と幸村の手が三成の皿に伸びる。幸村の動きにつられるように、三成の視線もまた皿に注がれるが、その時初めて、自分が食べかけていたものを幸村にやろうとしていることに気付いた。まて、と声を出そうとしたのだがそれより早く、三成の手が幸村の腕を掴んでしまった。
「…あの、?」
「やはり食いかけをやるわけにはいかんからな、新しいものを貰おう。」
と店の者を呼び止めるその前に、それでは勿体のうございますよ、と空いている手で素早く二個しか刺さっていない串を奪ってしまった。
あ、と三成は思わず声を上げたが、幸村はかまわず一個また一個と口の中に納めてしまった。おいしゅうございましたよ、と三成の眸を覗き込んで微笑む幸村を、何故だか直視出来ない三成は、それはよかったな、とそっぽを向きながら言葉を返す。髪の隙間からのぞく耳は真っ赤だ。
「三成!間接的接触でそのような反応をしていては、初夜はどうするのだ!」
ひょこり、と本当に、どこからともなく兼続が現われた。お、おまえ、いつから、としどろもどろな三成をよそに、幸村は大して驚いた様子もなく、これは兼続殿。このようなところで奇遇でございますね、と笑っている。
***
っていう話。
兼続が乱入して、だから幸村、このような甲斐性なしなどさっさと捨ててやればいいのだ、私はいつでも準備万端だ、とか言って幸村をくどくんだよ。
みっちゃんが頑張ってる話が、一番可愛いと思います。
06/11/07
三成は先の戦で幸村が怪我を負った時慌てて、幸村が手当てをしているという陣中を訪問した。その時、見張りの兵や三成よりも早く到着していた兼続が必死になって三成を止めたのだが、三成はどこにこんな力があるのだろうか、と思わせる程の力で陣中内に転がり込んで、幸村との面会を果たした。火事場の馬鹿力とは、まさにこの事であった。
三成は思い出してしまった光景に、廊下の真ん中で思わず頭を抱えたくなってしまった。どうして自分はあの時、周りのあまりにも必死すぎる表情に気付かなかったのだろう。まさに思うのはそのことである。
幸い幸村の怪我の度合いはひどくはなかったが、それよりも三成を驚かせたことは、幸村が何も纏っていない肌の上に、直接包帯を巻きつけていた、ということだ。上半身は、包帯でしか覆われていなかった。
(幸村は、女だったのか・・。)
三成の頭にはそのことばかり巡っていた。ふと意識を散らすと、あの時の幸村の身体の線が頭に浮かぶ。丸い肩に、いささか小ぶりの胸。強く抱けば簡単に折れてしまいそうな細い腰。間違うことなき、女子の身体だった。
三成は顔を上げた。曲がり角から影が見えたからだ。おそらくはすれ違うだろう誰かに、己の心の乱れを悟られぬよう気を引き締めた、はずだった。
「あ、」
と目が合ったその瞬間、思わず声が漏れてしまった。一瞬の沈黙。三成は彼の人の顔を見ることも、姿を見ることも何だか躊躇われて、咄嗟に目をそらしてしまった。
目の前に立っている幸村を見てしまうと、あの時の姿が自然と頭に呼び戻されて、ひどく申し訳なく思えてしまうのだ。
しかし、いくら鈍い三成とて、目をそらされた幸村が何を思うかぐらいは分かっているつもりだ。この男(いや、女なのだが、)は、おそらく秘密にしていたことに罪悪を感じるのだろう。
「ち、違うぞ幸村!俺が今お前をこうして避けているのは、何もお前が嫌いになったわけではない!義の誓いを後悔しているわけでもない!」
では、どうしてでしょう。ちらりと三成が幸村の表情をうかがうと、戸惑った顔で三成を見ていた。う、そんな顔をさせているのは俺か!と思うと、どうしようもない罪悪に駆られた。俺はただ、お前が女だという事実に、ただ驚いているだけだ。欲情しているだけだ。
「お前が女人だという事実に、ただ戸惑っているだけだ!俺はこれからどうやってお前と接すれば良いのか、分からぬだけだ!」
幸村は安心したように微笑み、では同じようになさってください。お気遣いなどは無用でございます。どうぞ、男子のように扱ってください。
幸村はそう言うが、その笑みですら女子のものにしか見えなくなってしまった三成は、ああそうしよう、と頷いたものの、幸村を直視できない自分がいるのだった。ついこの間まで、気軽に幸村の手や肩に触れていたはずなのに、触れることはもちろん、見ることですら、何やら居た堪れない三成だった。
***
っていう話、です。
基本分かってない幸村と、意識しまくりな初心なみっちゃん。
女の経験がないわけじゃないのに、どこか神聖視してた気のある幸村には、どうもそういった対象で見ることすら申し訳なくなるといい。
06/11/13